れんれんしゅう。

今回の戦闘シーンはこれにて終了！
動画を完全に一動作も漏らさず文章に書き起こすのは無理！　とわかったよ！（笑）

また一人追いついてきたところで振り返り、刃を交わす。
男の立て続けの連撃にも彼女は槍の柄で漏らすことなく受け止める。だが、防戦一方でもない。隙を見ては彼女からも攻撃を仕掛けていく。
胴を狙った横薙ぎが防がれ、跳ね返される。大きく弧を描いた槍先が、不意に柄から外れて宙を舞う。
もともと緩んでいたのを紐で締めて急場を凌いでいたのだ。これまでの戦闘の間に紐が切れてしまったのだろう。
女は飛んでいく刃に意識を取られ、動きが一瞬止まる。けれど最後まで追い切ることなく、すぐに目の前の男に意識を戻した。男は彼女の隙を逃すことなく剣を振り被ってきていた。
けれど女は避けることはなく逆に身体を前へと進ませる。
剣がわずかに腹部にめり込む。
そのような動きは予想していなかったのだろう。男は軽く目を見開いた。
その一瞬の追撃の遅れを好機に、女は手元に残った柄を男のこめかみへと力いっぱい叩きつけた。
もろに衝撃を受けた男は地へと崩れ落ちる。
女もよろけるように膝をつく。
そこへ追っ手の一人がすかさず投剣を打ち出してきた。
女は避けようとしたものの、反応が追いつかず、小さな刃が肩へと食い込む。
すぐに投剣を抜き捨てると、彼女は目の前まで辿り着いていた森の中へと逃げ込んだ。